「かかりつけ歯科医」があなたを守る - レガデンタルクリニック(西国分寺駅目の前の歯医者)

かかりつけ歯科医を持つ重要性について

歯科医院は口の中に異常ができてから行くもの、というのが一般的です。しかし、それでは「本当にあなたに合った治療」が受けられないかもしれません。だからこそ、「かかりつけ歯科医」を持つことが大切なのです。

なぜなら、歯の治療法はどんどん多様化しており、それぞれに特徴があるからです。また、自分の歯の状況や好み、未来の姿を理解してくれている歯科医なら、適切な提案ができます。

歯科治療は後戻りができません。だからこそ、担当の先生としっかり話し合い、納得の上で進めることが大切です。

そのためには、飛び込みで初対面の歯科医よりも、普段から付き合いがある相談しやすい歯科医の方が安心です。つまり、「かかりつけ歯科医」を持つことがとても重要なのです。

奥歯が崩壊しそうな場合のかかりつけ歯科医の重要性

たとえば、奥から2番目の歯が痛くなり、歯が崩壊したとします。これが到底使えそうもないほどの虫歯だったとします。この場合、歯を残すべきか、抜歯すべきか、最初の選択を迫られます。私はこの際、ご年齢や健康状態を基に判断します。

たとえば、

ご高齢で内科的な疾患を多く抱え、服薬も多く、外科的処置が厳しい場合。根っこの一部を残して消毒し、だましだましお使いいただく。
若い健康な方の場合は、抜歯して仕切り直し、次の治療をしやすくする。（インプラントなど）

このように、身体的リスクや持病なども含めてトータルに考えています。このような判断も、かかりつけ歯科医が普段の自分を知っていれば、より適切に行えます。

抜歯後の治療パターンとかかりつけ歯科医の提案

残念ながら抜歯となった場合、その後の選択肢は4つあります。

両隣の歯を削って固定式のブリッジというかぶせ物にする。
歯のない部分にインプラントという人工歯根を外科的に埋入する。
両隣の歯にワイヤーなどでひっかける取り外し式の義歯にする。
何もしないで放置する（おすすめしません）。

治療方法は、患者様のご要望によって最適なものが変わります。

たとえば、外科的な方法が嫌な方はブリッジか義歯を選びます。両隣の健康な歯を削るのは嫌な方は、取り外し式の義歯が第一選択となります。

義歯を選択された場合でも、次の選択肢があります。

健康保険のワイヤーを使った義歯
特殊な樹脂を使った金属を使わない外見的に目立たない自費の義歯

にするのか、という選択です。

ブリッジを選んだ方の場合も、選択肢があります。

健康保険の効く金銀パラジウムという金属を使った銀歯のブリッジにするのか、最近の3D技術で作られたジルコニアという白い硬い結晶体を削り出して作る自費のブリッジにするのか、という選択です。

インプラントを希望される方でも、ヘビースモーカーの方はNGです。また、骨粗鬆症の薬を長期間服用されている方や、管理されていない糖尿病の方もNGです。

他の歯の健康状態が悪く、高度な歯周疾患になっている場合、まずそちらをしっかりコントロールしないと、いくらインプラント手術が成功しても、いずれだめになってしまいます。

かかりつけ歯科医と治療方法の選択

このように、患者様の好みや希望が影響します。そのため、「とにかく健康保険のきく範囲で先生の一番いいと思う方法でやってください」と言われても、正直困ってしまう部分があります。

歯科治療には、さまざまな方法がありますが、それぞれに利点と欠点があります。

たとえば、インプラントは非常に優れた方法だと思います。しかし、高額な保険のきかない治療です。ですから、「保険の範囲でとにかくお願いします」という方には、最初から治療の選択肢から除外されます。

一方、インプラント推進派の先生方がよく引き合いに出す「ブリッジの不利な側面」があります。それは耐久性です。ブリッジは両側の歯を削って支えるので、7年くらいしかもたない…と。

しかし、私の前歯は中学生のころに折れて抜歯しました。その後ブリッジにしてから40年以上経ちますが、問題なく使っています。口腔ケアがしっかりしており、周りの歯と咬合力などが調和した設計であれば、ブリッジでもすぐにダメにはなりません。

義歯のメリットとデメリット

義歯の場合、周りの歯をあまり削らずに済むメリットがあります。しかし、プラスチックの樹脂を利用しているため、長期的には樹脂が少しずつ唾液を吸って変色・劣化します。何十年と同じものを使うのは難しいでしょう。そもそもニオイなどの点で不衛生かもしれません。ある意味消耗品と割り切って、何年かごとに新しいものに乗り換えていく必要があります。

また、歯や骨などの硬い組織以外に、粘膜面にも力を分散して支える必要があります。そのため、どうしても食事中に義歯が動いたり、粘膜面の圧迫感やすれなどの違和感がある程度生じる可能性があります。

ブリッジと義歯のいいとこ取りとして、取り外し可能なテレスコープ義歯という特殊な設計の治療方法もあります。