技術の進歩で使えるようになった新素材「ジルコニア」とは?

ジルコニアという素材は宝飾品ではよくご存知の方も多いかと思います。人工ダイヤと呼ばれるくらいとても硬い新素材です。

ジルコニアはとても硬くて白い結晶体でできた素材であるために溶かすことはできません。ところが最近の3D技術の進歩でこういった硬い素材を削りだして作ることのできる技術が開発され、途端に広く使われるようになってきました。

開発当初は精度の点や色の扱いなどの点でセラミックに比べると問題があったのですが、技術レベルが進んだ結果、最近はその精度はむしろ鋳型で溶かして作った従来のもの以上の高精度なものになってきました。

色についてはセラミックに比べると透明感の点ではまだ多少劣っている点はありますが、表面の色付けの技術でカバーされるようになってきています。

最大の利点はプラークという汚れがとてもつきづらいこと

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強度や精度の点ではるかに優れていることの他にセラミックと比べると表面性状がとにかくつるつるなので口腔内にあってもプラークという汚れがめっぽうつきにくいという最大の特徴があります。

写真は並んだ奥歯を内側から撮った写真です。

左の歯がジルコニアのかぶせ物を装着して1ヶ月目で、右の歯が患者さん御自身の歯です。

装着時にすべての歯のプラークや歯石も当然除去したのですが、御自身の歯の方には歯茎の境目のきわのところに白くべったりとこびりついてしまったプラークがみてとれます。ジルコニアの方はまったくプラークがついていません。

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次の写真はわかりやすくするためにプラークの染めだし液で汚れのついたところだけが染まるピンクの液体を付けたものです。

取り残したプラークの慢性的な付着を放置しておくとやがてはそこから歯周病や虫歯の原因となります。

このようにジルコニアはいつまでも衛生的であり、しかも色は何年たっても当初のままで黄ばんできたりせずに安定しています。

ですが、ジルコニアでかぶせものをしたからもうそこは歯磨きをしなくてもいいということではありませんので念のため。

ご興味のある方はぜひお気軽にお問合せ下さい。